インドは世界の野生トラの75%が生息する国である。国内のトラ個体数は1972年の1,827頭から2022年には3,682頭に倍増した。しかしこの保護の成功は新たな課題を生んだ。専門家は、インドの野生トラの35%が保護区外に生息していると推定している。

若いトラは広大なテリトリーを確保するために母親から離れ、オスのテリトリーは最大で200平方キロメートルに達することがある。これによりトラは道路や鉄道、都市部といった高度に断片化された環境を頻繁に横断せざるを得ない。安全な通路がなければ、孤立したトラ個体群は遺伝的多様性の低下や局所的絶滅のリスクに直面する可能性がある。

インドはインフラ整備に応じて、他のアジア諸国よりも多くの野生生物下回廊と上回廊を建設した。科学者は、トラが回廊を利用するのは両側に健全な生息地が存在する場合に限られると指摘している。インドが生息地を十分に保全できれば、1万頭から2万頭のトラを収容できると見込まれる。