風力発電が世界中で三枚羽根のローター、ナセル、タワーという設計で標準化・普及したのに対し、波力発電では「万能型」の設計がまだ見つかっていないと指摘される。風力は長年の最適化を経て単一の設計に収束したが、波力では各試験的設計にそれぞれ長所・短所があり、多様な設置環境で機能しないか、高い維持管理コストを招く可能性がある。
波力タービンは嵐で破壊されないよう波の動きで発電する必要があり、風力タービンでさえ風況下でブレード亀裂などの故障を起こし得るが、それらの条件が海洋環境ではより過酷に現れると強調される。また、ポルトガル沖の浅瀬で1年間行われた試験では単一のプロトタイプが厳しい気象条件を生き延びたものの、長期耐久性が嵐による損傷リスクを伴うため、プロジェクトを失敗に追い込む恐れがあるとされる。
波力発電ファームは、発電コスト(LCoE)だけでなく、必要な通信回線、系統レベルのエネルギー貯蔵、基幹負荷用燃料(原文ママ)といったシステム統合コストとも戦わなければならないと指摘されている。
