ヘブライ大学のモラン・フレンケル=ピンター博士らの研究チームが『Nature Communications』に発表した研究は、生命誕生の初期段階で単純な分子が協力し合うことで、より耐久性のある細胞様構造を形成できる可能性を示している。脂肪酸やヒドロキシ酸などの単純な分子が結合することで、単独では形成できないほど耐久性があり安定した構造を形成できることが確認された。

この研究は、生命誕生の初期段階で細胞様コンパートメントの形成と非生物的ポリマーの成長という、通常は別々に研究される2つの分野を統合している。脂肪酸は最も初期の細胞膜の構成要素と考えられている一方、ヒドロキシ酸は短い鎖状に結合できる。これら2種類の分子を化学的に結合させることで、アンフィフィルがコンパートメントを形成し、この構造は脂肪酸単独で形成されるものよりもはるかに低い濃度で形成されることが明らかになった。

さらに、この研究は、これらの新しい分子がより耐久性があることも示している。通常、ヒドロキシ酸の鎖は水中で迅速に分解されるが、脂肪酸に結合しているとはるかに長く持続する。これは、生命が誕生した湿った環境でより長く存在する可能性を与える。