Metforminは1920年代に開発され、20世紀中頃から2型糖尿病の治療に使用されている薬である。2025年にScience Advancesに掲載された研究で、この薬の脳への効果が示された。Baylor College of MedicineのMakoto Fukudaらは、視床下部のRap1タンパク質とMetforminの関係を明らかにした。マウスモデルでの実験では、Rap1が欠損したマウスはMetforminに反応しなかったことが示され、薬が脳経路でも作用することを示唆した。

Metforminの脳への効果は、SF1と呼ばれる細胞を活性化し代謝プロセスを調整することで現れる。この発見は、薬が肝臓や腸だけでなく脳を通じても血糖値を下げることを示す。研究者は、この知見が新たな糖尿病治療の開発につながる可能性があると指摘している。また、Metforminが脳の老化を遅らせる可能性も注目されている。

Metforminの脳への作用機序はまだ解明されていない。しかし、この発見は薬の潜在的な適用範囲を拡大し、将来の治療法に新たなロードマップを提供する。研究者は、この道が他の健康効果についても検討されるだろうと述べている。