ヴュルツブルク大学の研究者が開発したシリコンカーバイドベースのマーザーは、常温以上で連続動作できる。これは、マーザーの実用化を阻む技術的課題を克服するものだ。研究者らは、シリコンカーバイド内のスピン状態を利用してマイクロ波放射を増幅し、マーザーを連続動作させることに成功した。

マーザーはマイクロ波信号を増幅するために共振器を必要とする。ヴュルツブルクのチームは、共振器のQ値を向上させることで、常温での連続マーザー動作を可能にした。これは、マーザーがマイクロ波源としてだけでなく、低ノイズ増幅器としての可能性も示している。

研究者らは、マーザーが高精度な磁場測定にも利用できると指摘する。マーザーの周波数安定性は、極めて小さな磁場変化を検出することを可能にする。これは、将来の計測応用やGPS非依存ナビゲーションにおいても重要な役割を果たす可能性がある。