コペンハーゲン大学の研究者は、出生前に心臓や他の臓器で疾患が発生する可能性のある細胞シグナル機構を発見した。この機構は細胞の『アンテナ』である一次繊毛に位置し、心臓が正しく形成されるために重要な役割を果たす。研究者によれば、この機構は3つのタンパク質(TAK1、TAB2、PKA-Cα)から構成され、心筋細胞の発達を制御する。しかし、遺伝的変異がこの伝達を乱し、出生前の心疾患を引き起こす可能性がある。
研究者は、この機構を特定するために患者の遺伝データとともにゼブラフィッシュ、人間細胞、マウスの幹細胞を用いた実験を行った。患者データから稀な変異を抽出し、これらの変異が心臓の発達に与える影響をゼブラフィッシュモデルで検証した。その結果、この機構はヒトにも存在する可能性が示唆された。
この発見は、出生前の心疾患に加えて脳、腎臓、骨格など他の臓器の障害にもつながる機構を説明する手がかりとなり得る。研究者は、この知見が将来的に早期診断や標的治療のアプローチに貢献する可能性があると指摘している。
