早稲田大学理工学部の内田仁志と濱田道明が率いるチームは、単一細胞RNAシーケンス(scRNA‑seq)データにおいてpseudotime依存の差次的に発現する遺伝子を検出するための新アルゴリズムscLSを開発し、Nucleic Acids Researchに掲載した。
scLSは不規則にサンプリングされた時系列向けに設計されたLomb‑Scargle周期図を用いて遺伝子発現を周波数領域に変換する。これにより、動的かつ条件間でシフトした発現モデルを明示的な回帰や分岐マッチングなしで解析できる。シミュレーションと実データで、従来手法と同等の精度を保ちつつ処理時間を大幅に短縮した。
本手法は発現がどの分岐や枝上で起こったかを直接特定できないため、より詳細な枝指向解析で補完することが推奨される。それでも、細胞分化、免疫活性化、薬剤応答など広範な単一細胞研究の高速スクリーニングツールとして利用可能である。
