2026年8月13日にNature Communicationsに掲載された研究は、Scripps Researchの研究者らが単一アミノ酸変異でインフルエンザヘマグルチニン(HA)を安定化させ、これを自己組織化するタンパク質ナノ粒子(SApNP)に配置したことを示した。
研究者らは、HAの第95位にある親水性アミノ酸を疎水性残基に置換することでトリマーの構造的完全性が向上し、この変異が異なる系統、サブタイプ、系統でも同様の安定性をもたらすことを確認した。さらに、以前に同定されたHKEやNSといった安定化変異との組み合わせにより、ナノ粒子内で最大20個のトリマーを提示可能となり、マウスのリンパ節に長時間滞留して強力な免疫応答を誘導した。
保護効果は同一系統に対しては強いが、異なる系統に対しては変動し、これが依然として全株に対応するインフルエンザワクチンの実現が完全ではないことを示す。今回の研究は、過去10年間にSApNPプラットフォームでC型肝炎、エボラ、HIVなどのウイルス向けに開発された候補に対し、新たな構造指向設計層を付加したものとなる。
