コーネル大学の研究者は、光を閉じ込めるメタサーフェスを使用し、外部磁性材料なしで強力な静的磁場を生成した。この成果は2026年に『Advanced Science』誌に掲載された。

研究者は、中赤外光が閉じ込められた2次元ゲルマニウムナノ構造メタサーフェスに、短く高強度の近赤外パルスを照射した。このパルスは自由キャリア(電子と正孔)の瞬時生成を引き起こし、媒質の屈折率を変化させて「時間インターフェース」を形成した。その結果、光の一部が静的磁化に変換された。生成された磁場は、損失がない条件下では無限に持続し、実験では約300フェムト秒(約20波長周期)続いた。

生成された磁化は極めて短時間しか存在せず、現在は実験室規模にとどまる。また、あらゆる誘電体表面で本手法が機能すると主張されているものの、実用化に向けては材料損失や制御の難しさが課題となる。今後の研究では、スピントロニクスデバイス、磁気データ記録、フォトニック‑量子プロセッサへの応用を目指し、磁場持続時間の延長と統合技術の検証が行われる予定だ。