NASAのREALミッション用に開発された新粒子測定装置は、地球近傍のバン・アレン放射線帯における高エネルギー電子、特に大気へ落下するマイクロバーストを、これまでどの小型衛星でも実現できなかった多方向で測定している。この装置は、異なるエネルギー範囲で動作し、それぞれ異なる角度から同時にデータを収集する3つの検出器ヘッドを備える。これにより、電子がいつ、どれだけ、どの方向から大気へ入り込むかを、20ミリ秒という極短時間で特定できる。
従来の小型衛星は単一方向の測定しかできず、衛星の姿勢を変える必要があり、秒間の千分の一という短時間で発生するマイクロバーストを逃してしまう。REAL装置は複数の角度から同時に測定することでこの欠点を解消した。低エネルギーヘッドはチタン電極とシリコンスリットで構成され、中・高エネルギーヘッドはアルミニウムコリメーターと固体検出器を使用している。
この技術は、かつて大規模で高コストなミッションでのみ可能だった測定を、100mm×100mmのキューブサット上で成功させたことを示している。REALの全検出器は現在正常に動作し、データ収集を継続中である。この成功は、今後の小型衛星群が放射線帯を継続的に監視し、人工衛星を保護する上で重要な一歩となる。
