日本に生息する2つのイノシシ亜種、日本イノシシ(JWB)と琉球イノシシ(RWB)が全ゲノム配列解析の結果、共通の祖先から分化したことが判明した。研究者らは本州、四国、九州から5個体のJWBと沖縄、石垣島から2個体のRWBのゲノムを解読し、これらの亜種が東ロシアと中国北西部の集団と最も近い遺伝的関係にあることを発見した。

研究では、JWBとRWBが約2万5000~1万年前に東ロシアと中国北西部の集団から分離し、日本で孤立して進化したことが示された。また、JWBは東ロシアと中国北西部の集団と遺伝子の流入(イントログレッション)を経験したが、RWBでは同様の信号は観察されなかった。

研究者らは、これらの発見が日本のイノシシの進化史と集団動態を理解する上で重要な一歩であると強調した。ただし、遺伝子の接触がいつ、どの方向で起こったかを特定するには、さらに多くのゲノムデータと分析が必要だと指摘した。