九州大学の研究チームは、硫黄を含む化合物リポイク酸トリスルフィト(LASSS)が、加齢過程で筋肉修復を制御するヘパトサイト成長因子(HGF)の機能を保護できることを示した。この研究は、2026年7月24日付の『Scientific Reports』に掲載された。

実験では、HGFのニトロ化による劣化を防ぐため、1:8000の比率でLASSSと混合したところ、タンパク質のc-met受容体への結合親和性が2倍以上に向上し、Y198位置のニトロ化が著しく減少した。同様の硫黄化合物であるグルタチオントリスルフィト(GSSSG)は同じ効果を示さなかった。

この結果はマウスの尾部懸垂モデルでテストされ、LASSSを事前に投与した動物ではHGFのニトロ化が顕著に減少した。ただし、発見は実験室および動物実験に限られ、人間の臨床試験はまだ行われておらず、治療の可能性は将来の研究に依存している。