シドニー大学歯学部と共同研究者は、骨移植を必要としない生分解性「nanobone」素材を開発したと発表した。この素材は顎骨の欠損部位を自然治癒プロセスで埋めることを目指し、ACS Nano誌に掲載された。

前臨床の骨モデルで行った実験では、新骨形成が対照群に比べ約80%増加し、8週間で潜在的Transforming Growth Factor β1(TGF‑β1)活性化が従来法の10倍に達した。また、素材は損傷部位で30秒以内に血液凝固を誘発し、初期治癒段階を支援した。

研究者は本技術がまだ動物実験段階であり、人への臨床試験には追加の研究が必要と指摘した。将来的には、個別患者の骨欠損に合わせた3Dプリント支架と組み合わせ、外傷や歯の喪失、その他治癒が困難な骨損傷への適用が計画されている。