希土類元素は電気自動車、風力タービン、スマートフォンなどの現代技術に不可欠だが、従来の分離法では大量の酸や有機溶媒が必要だった。新研究では、酸化マンガン層の間のナノスケール通道が、元素の水層のサイズに応じて分離を実現する。軽い元素は大きな水層を形成して通道を広げ、重い元素はきつく結合する。
研究者らは、マグネシウムイオンを添加して通道の膨張を抑制し、分離効率を大幅に向上させた。この「固定化」手法により、ネオジムのランタンからの純度が2段階で97%に達した。実験と量子力学シミュレーションは、水層内のオングストローム単位の差が分離メカニズムを担っていることを確認した。
この技術はまだ商業的スケールアップ段階ではないが、水と電気だけで動作するプロセスは、希土類元素の精錬をグローバルな中心施設から地域の施設へ移す可能性を示す。この手法は、バッテリーのリサイクルや重要鉱物の精製など、他の分野への応用も可能だ。
