パデュー大学のエンジニアらは、もともと脆い間金属化合物であるコバルト・アルミニウム(CoAl)をナノスケールで構造化し、極めて高い強度と室温での塑性変形能力を同時に実現した。開発されたナノラミネートは、6GPaに達する降伏強度を持ち、構造鋼の6〜10倍の強度を発揮する。同時に、15%までの塑性変形を破壊なく達成する。
この成果の鍵は、製造過程で意図的に形成された非晶質界面と既存の不整列である。従来の鋳造法ではなく、マグネトロンスパッタリング技術を用いて、原子レベルの構造欠陥を材料内部に直接統合した。これらの界面は圧力下で部分的に結晶化し、新たな不整列を生成することで脆さを低減する。
現在、この材料は薄膜状態で製造されているが、大型タービンブレードなどの応用に向けて開発が進められている。研究チームは、同様のアプローチを他の間金属化合物にも適用できるか検証中だ。この手法は、航空、エネルギー、防衛分野で従来の金属の限界を超える次世代材料の設計に貢献する可能性がある。
