ブラジルのサンパウロ大学、ロスアラモス国立研究所、ワシントン大学の共同研究により、ZrTe5試料を約0.7 Kの低温および極高磁場で調査した結果、抵抗振動が古典理論が予測する上限を超えて続くことが示された。この成果はNature Communicationsに掲載された。
振動は、ランドー準位が予期せず再び逆転しフェルミ準位を再度横切る「再エントリー」挙動に起因し、1/B周期性からのずれを示した。この現象は、磁場のゼーマン効果により電子スピンが軌道運動と絡み合うことに由来し、実験は最大60テスラの磁場で実施された。
研究者らは、この異常が多体電子相互作用ではなく、材料のトポロジカルバンド構造に起因することを単一粒子モデルで示した。低キャリア密度の試料ではこの効果が顕著に現れ、キャリア密度が高い試料では古典的な振動が依然として観測された。これは将来的にキャリア密度や結晶対称性を調整することで新たなトポロジカル相を探索できる可能性を示唆している。
